女子大生が万引きしたところを店長に見つかった。
取調室に連れていかれ、学生証などを提示されられる。都内でも有名な高学歴の大学の生徒だとわかった。非日常的なスリルが欲しくてやってしまったという。
この女子大生は、過去にも別件で謹慎処分になっておりもう後がなかった。
「お願いですっ、学校には連絡しないでください」
「そう言われてもねぇ。うちも商売だから…。
まあ誠意を見せるっていうなら、考えてもいいけど」
そういいながら、太った店長オヤジはいやらしい目で女子大生の全身を舐め回すようにみた。
とっさに身体を要求されるかもしれない、と思った彼女。しかし大学を退学になるよりはマシだと覚悟を決めようとした。
ところが、店長の要求は予想の完全に斜め上だった。
「反省しているなら、全裸になってニワトリの真似でもしてもらおうかな」
「……は?」
全裸になって全力でニワトリの物真似をしてその姿を個人ビデオに収めさせろという。「それで誠意を判断しよう」と店長はニヤニヤしながらそう言った。
女子大生は半泣きで許しを請った。
まだ普通に身体を要求された方が何十倍もマシだ。
全裸でニワトリの真似なんて、今どき小学生でも恥ずかしがってやらないだろう。それを花の女子大生に全力でやれというのだ。
しかも、そんな姿をこの変態オヤジに個人ビデオに納められたら、この先何に使われるかわからない。自分の輝かしい未来に、こんな黒歴史は残せない。
しかし店長は冷たく言った。
「できないなら学校に言う」
「安心しなさい。ビデオは個人の趣味だ。
絶対に他に漏らしたりはしない」
彼女は恥をかく覚悟を決めた。
「こっこっこっ、こけーっこけーっこけーっこっこー」
彼女は、カメラの前で全裸でニワトリの練習をさせられた。
「もっと唇を尖らせなさい」
「腰を落として足はもっと開きなさい」
「鳴き声が低い、もっと甲高い声を出しなさい」
「もっと上下にピョンピョンしなさい」
変態店長のニワトリの真似に対するこだわりは異常で、細かい1つ1つの挙動をダメ出しされ、何度も何度も練習させられた。
育ちもよく美人で、成績も優秀で同世代の男子にもモテる、将来有望な女子大生が、全裸で「こけーっ、こけーっ」と裏声で奇声を上げ、変顔をしながら手をパタパタさえて部屋中を動き回る姿は、普通ではない。
こんな姿を人に見られたら、女性としては終わりだ。
結局、彼女は1時間にもわたってニワトリの練習をさえられた。
さらに学生証を口に咥えさせられ、その格好のままニワトリの真似をさせられた。
学校名や氏名・生年月日は、全て恥ずかしい芸と一緒にビデオにおさめられたのだ。
「これでもう懲りただろ」
「こんな目に遭いたくなかったら、二度と万引きなんてしちゃダメだぞ」